<ネタバレ>初めてシリーズを触れる方にはいいかも?PS3「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト)」クリア後感想!

真かまいたちの夜PS3

shin_kamaitachi
待望の待ちに待った「かまいたちの夜」の最新作である「真かまいたちの夜 11人目の訪問者(サスペクト)」。それはもうワクワクドキドキ、シリーズ初代からプレイを続けてきた私ももちろんすごく楽しみでした。

兄が購入したのでプレイし終わるのを待ち、「絶対にネタバレ言わないで!」と釘をさしつついざプレイ!2日間かかって読了率90%越えたので、とりあえず簡単なレビューでもしようかなぁと。

まずひとつ言えることは・・・シリーズ未経験者ならほどよい面白さ・・・かも・・・・ということでしょうか。

※以下ネタバレにつき注意!

これから「真かまいたちの夜 11人目の訪問者」をプレイしようと思っている方はネタバレ全開レビューなのでお気を付けを。

うーん、私個人の感想・・・ですが、正直これはうーん・・・と思ってしまいました。かなりストーリーが短く、サイドストーリー合わせてもボリューム不足。そして1番肝心な「ミステリー編」・・・もう少しトリックや凝った演出が欲しかったですねぇ。

犯人である鵜飼さんの行動がかなり不可解。殺すつもりはなかった、と犯人はあなただ、と指摘された直後、抵抗する訳でもなく殺人動機を語りはじめるのですが、ならなぜ自首しなかったのだ!?とまず思うところ。原稿を探すためとはいえ、従業員である雪乃ちゃんがいる訳ですし、雪乃ちゃんが運よく気絶してくれたからいいものの、気絶せずに雪乃ちゃんがみんなに知らせに来たらその時点でもうアウトですよね。

その他にも犯人に計画性があまりなく、行き当たりばったりの行動が目立ちました。そもそも、そんな人を殺すつもりがなかった人が「人を殺してしまった・・・」という恐怖心に駆られず、神林夫妻を始めとする、10人の客をもてなしたり料理を作ったりとか、現実的ではない気がします。バラバラ殺人を行い、何食わぬ顔でペンションを訪れた初代かまいたちの夜の犯人ならともかく。

第2,第3の殺人後の解決ルートもなく、それらがどのような状況で殺害されたのか、いつ殺害されたのか、という解釈がなかったのも少し肩透かしを食らった気分。2時間もののサスペンスドラマを見たような、そんな感想を持ちました。

ビンゴ編や死神編・妖怪編などのサイドストーリーも、どれもうーん・・・という感じで、シナリオが軽すぎる、というか、どれもコミカルに描かれているところがあり、恐怖を感じないシナリオが多かったですね。また、シリーズ初の声優さんの導入によってもこれまた恐怖心を煽るどころか、むしろ怖くなくなってしまった気がします。

サウンドノベルというくらいなら、音声に頼らず、音とグラフィックによる恐怖を演出して欲しいなぁ。初代かまいたちの夜は、BGMやサウンドが非常に怖く、例えばペンション内捜索時に猫が飛び出してくるなど、思わず息を呑む演出がふんだんに散りばめられていたと思うのですが。

声優さんたちの演技は素晴らしいのですが、それならアドベンチャーゲームでいいのでは、と思います。でも、妖怪編は声優さんの演技で結構笑わせてもらいました(笑)

キャラクター総入れ替え、原点回帰(?)なペンションでのクローズド・サークルはとても新鮮味を感じるのですが、肝心のトリックやボリュームの少なさ、シナリオの少なさはかなりのマイナスポイントだと思いました。ピンクのしおりも有料DLCというのは、シリーズを楽しみにしている人にとってはガッカリなところでは。

ここまで悪いところばかりを挙げてしまいましたが、シリーズを初めてプレイされる方、あまりグロテスクな、スプラッター描写が苦手な方にはオススメできるのでは・・・と思います。そして、その後もっと怖いのがやりたい、となったらぜひとも初代「かまいたちの夜」や2,3とプレイして欲しいですね。初代は演出・トリックともに本当に素晴らしい作品ですので。2は過激なシーンが多いので、苦手な方にはあまりオススメできないかも。

今作は「かまいたちの夜」大好きなユーザーたちをがっかりさせてしまったかも、と思います。

ぜひ次回作では、もっともっと怖いシナリオを作って欲しいなーと思います。

コメント