ほぼすべてを一新した「ソウルキャリバーV」個人的な全体的な評価。

ソウルキャリバー5PS3

 SOULCALIBUR_1stimpression01PS3/Xbox360で発売された「ソウルキャリバーV」ですが、発売から約1ヶ月が経ちましたね。キャラクター・舞台を一新した、ある意味「挑戦」とも言えるキャリバーシリーズ5作目は一体全体どのように多くのユーザー対し受け止められたのでしょうか。

私個人の一意見ですが、キャリバーシリーズファンとしての総評価をしてみたいと思います。

シリーズファンだからこそ厳しい評価が多く見られる今作。

私はACでソウルキャリバーをプレイしたのが初めてのキャリバー経験で、ドリームキャストの体験版でソウルキャリバーをプレイし、PS2でキャリバー3が発売される直前にキャリバー2を購入し、あまりの面白さに時間を忘れてプレイしました。

2,3はオンライン対戦がまだ一部の格闘ゲームにしか実装されていなかったので、オフラインモードの充実が半端無くすごかったのをよく覚えています。
キャラクリエイションで作成したキャラクターで、ひたすらオフラインモードを何時間と遊ぶ・・・本当に面白かったですし、モードの充実には大満足でした。

しかし、今作ではキャリバーシリーズファンや、初めてプレイされた方にも厳しい意見が多いです。ユーザーの声がもっとも反映されるAmazonでは多くの方が星3つ以下の評価をされています。理由の多くはオフライン要素の少なさ、また新キャラクターの味が出し切れていない・ストーリーモードの希薄さ、既存キャラクターの技が減っているなどなど・・・シリーズが好きな方ほどガッカリ感がある、といった感じですね。

このようにAmazonではかなり不満点を上げている方が多く、前作から17年後という舞台設定でキャラクターが大幅に削減されたことやオフラインモードの不十分な点が指摘されています。

私としても、舞台が一新されたことに大きな期待を馳せていたのですが、新キャラクターのストーリーが全くといっていいほどないのは正直ガッカリというか、肩透かしでした。

では、個人的に良かった点、不満足に感じた点を上げていきたいと思います。

ここが○!シリーズ最高峰の美麗グラフィック、キャラクリエイション。

SOULCALIBUR_1stimpression02ソウルキャリバーシリーズといえば、新作をプレイする度にグラフィックの進化に驚くのですが、特に今作は実写のような背景グラフィックやきめ細かなキャラクターのモデリング素晴らしいですね。

ソウルキャリバー5をプレイしてから、ソウルキャリバー4の体験版をダウンロードし直してプレイしてみました。すると、やはり目に見えてキャリバー4の方がグラフィックがまだまだ未熟に見えます。2008年にプレイした当時はキャリバー4のグラフィックの美しさに驚いたものですが、今作は更に進化が見て取れます。

SOULCALIBUR_1stimpression05 SOULCALIBUR_1stimpression04

また、何と言っても今作の一番の見所といいますか、シリーズを重ねることに進化し、力を入れてるのが感じられるキャラクリエイションは本当にスゴイです。

ステッカーで自由に衣服や肌にテクスチャーを貼ることができ、まさしく自分だけのオリジナルキャラクターを作成することができるのが面白く、キャラクリモードに何時間も篭ってしまう人も多いはず。制作の仕方によっては、様々なアニメや漫画・ゲームのキャラクターのそっくりさんを作ることもできますね。

SOULCALIBUR_1stimpression03このような初老のキューピットも簡単に作ることができちゃいます。適当に作っても割と様になってるような(笑)

また、オンラインモードではグローバルコロッセオでワイワイチャットをしながら全国のプレイヤーと対戦できるのは楽しいですね。部屋を作り、キャラクリ限定部屋!なんて部屋があったら、色んな方の作ったキャラクターと対戦できますし、中にはハイクオリティな出来栄えのキャラに出会えることも。国内とのプレイヤーとならほとんどラグを感じないの快適さも評価できますね。

ここが残念・・・オフラインモードのボリューム不足、新キャラクターのストーリーの皆無さ。

なによりオフラインモードでできることが少なすぎる、というのが残念極まりないところ。ネット対戦を意識しすぎており、オフラインで遊べる要素があまりに少なすぎる、というのは最大の欠点だったのではないでしょうか。オンライン環境のない方はすぐにやることが無くなってしまうのでは。

私はキャリバー2,3の頃はオフラインモードが楽しくて楽しくて仕方がない!と何時間でもやり込めたのですが、今作でのオフラインモードといえば、キャラクリを除くとストーリーモードとクイックバトルのみというあまりにもできることが少ないです。レジェンダリーモードなどありますが、基本的にCPU戦の繰り返しで、そのCPUの強さも尋常ではない為、正攻法で倒すのは難しいです。

肝心のストーリーモードは紙芝居のように進むストーリー構成となっており、私はこういったストーリーの追いかけ方は好きなので、面白いなーと感じたのですが、しかしあまりにも短すぎる!パトロクロス・ピュラがメインのストーリーとなっており、せっかく舞台を一新したのに、これはもったいないなぁと思いました。

ツヴァイ・ヴィオラといった新規キャラクターや前作からの子孫などに全くストーリーがないというのは、正直ガッカリ・・・と言わざるを得ないです。

オフラインモードの欠点を多く述べてしまいましたが、オンラインモードにも多少の不満点も。グローバルコロッセオでのネット対戦はチャットをしながら、あまりマッチング時間などを考えずに楽しむことができるのですが、ランクマッチは相手プレイヤーとマッチングするまでが長く感じます。スト4やBLAZBLUEなどではもはや当たり前となってしまった、アーケード待ち受けやトレーニング待ち受けができないので、その時間が非常にもったいなく感じてしまいますね。せめてトレーニングモードをしながら誰かとの接続を待つことができたら・・・と思います。

次回作への課題を多く残してしまった作品と言わざるを得ない今作。

では私が感じた良かった点、残念な点を簡単にまとめてみます。

良かった点

・グラフィックがキャリバー4と比べ、目に見えて向上している。
・音楽は相変わらずオーケストラで素晴らしい。
・戦闘システムはスピード感があり面白い。
・キャラクタークリエイションのカスタマイズ性が高く楽しい。
・キャラクリ内でのスクリーンショット・リプレイのMPEG-4ファイルへの出力が可能。
・ロードが短い。

残念に感じた点

・前作までのキャラクター(スタイル)が大幅に減少している。
・ストーリーモードがほぼパトロクロスしかなく、新規キャラのストーリーがない。
・クイックバトルやレジェンダリーモードのCPU戦はかなり単調作業。
・オフラインモードがとてつもなくボリューム不足。
・オンラインモードのランクマッチの相手を待つ時間が何もできない。
・定価8,380円はいくらなんでも高く感じる。

個人的にはクリティカルエッジなどの今作のゲームシステムは面白く感じましたが、やはり次回作への課題を多く残してしまった作品と言わざるを得ないと思います。

次回作への課題として、2,3のときのようにオフラインモードでもできるモードの充実・全キャラにストーリー。削除されたスタイルの復活、オンラインモードの更なる快適化など・・・課題は多く残っているように思います。

舞台を一新したこの作品、まだまだ磨き上げることができる部分は多いはず。今作のユーザーの意見をしっかりと反映した作品をぜひ次回作に期待したいですね。

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